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フォンドボーの上手な“使い方”から本格的な作り方まで解説

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フォンドボーの上手な“使い方”から本格的な作り方まで解説

フォンドボー

“フォンドボー”は主に、フランス料理のソースや煮込み料理に使われるダシの一つです。

本記事では、市販フォンドボーの上手な 使い方 や、レストランで使う本格フォンドボーの作り方やなどを解説していきます。

正直、作り方自体は家庭向けではありません。

ただし、作り方や材料を知ることで『フォンドボーの上手な使い方』のヒントになると思います。

フォンドボーの使い方を覚えて、おうちごはんを1ランクUPさせましょう!

 管理者:かえる

料理歴19年目現役フレンチシェフ。浅草フレンチのリエーブルからフランス料理の世界に入り、リゾートホテル、横浜ナチュラルフレンチ、都内ミシュラン星付きレストラン、銀座ビストロなどで研鑽し、32歳で結婚式場の料理長に。料理、製菓、製パンなどなんでも作ります。各種SNS、ラジオ、YouTubeなどで料理について発信。

フォンドボーとは?

煮込み料理
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フォンドヴォー(フォンドボー)とは、フランス料理における《仔牛がベースの茶色いダシ》の一つです!

正確には《フォンブランドヴォー》と言います。まあ、正直最近ではこの呼び方はめったにしません。

言葉の意味

《フォン》=ダシ 《ド》=~の 《ボー》=仔牛 ※《ブラン:brun》=茶色

主材料

  • 仔牛の骨
  • 仔牛のスジ
  • 香味野菜(玉ねぎ、人参、セロリ、ニンニクなど)
  • ハーブ(タイム、ローリエ、パセリなど)
  • 香辛料(コショウ、クローブなど)

しっかりと仔牛の骨やスジを焼いて長時間煮込むことで、フォンドボー特有の茶色いダシになります。

用途とフォンドボーの種類

味にコクや奥行きと言ったものを出すために、主にフランス料理のソースのベースや、煮込み料理に使われます。

メモ

フォンドボーを1/2まで煮詰めたものは《フォンドボーコルセ》と呼ばれ、ソースなどによく使われます。

さらに煮詰めたものは《グラスドヴィヤンド》と呼ばれ、非常に味の濃いものになります。ソースのコクをちょっと足したい時などに、最後に足して使ったりします。

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ちなみに最近は、フォンドボーよりもさらに軽く、素材の味がそのまま生かせる《ジュ》をベースにしたソースが主流になってきています。

※ジュ=素材のジュース、出し汁の意味

どんな味なの?

味見する女性

濃厚なコクと香ばしい香りが特徴的です。イメージしやすいのは、牛肉をこんがり焼いた時の香りでしょうか。味わい的には、とっても濃厚でおいしいビーフシチューを食べた時の感じに近いかもしれません。とはいえダシなのでそこまでは濃くなく、なんとなくデミグラスソースを少し薄くしたような感じで思っていただけたら良いかと思います。(若干違いますが…そんな感じです。)

市販品“フォンドボー”の上手な 使い方

牛フィレ肉とフォンドヴォーを使ったソース

ちょっとおしゃれなフレンチのソースや(写真は赤ワインソース)、ブッフブルギニオンのような濃厚煮込み料理によく使われるのですが、あまり実用的ではないので、もっと便利な家庭での使い方をご紹介していきます。

どうやって使うの?

ハヤシライス

基本的には、ハヤシライス、カレー、ビーフシチューなどのコクだしに使うと効果的です!

フォンドボーを使って煮込むと味の深みが全然変わります。食べた時に『おっ!今日のはなんか違う!』と、分かるくらい。

他にも、生クリーム+きのこ+フォンドボーを使った、豚肉によく合う簡単でおいしいソースもできます!

入れるタイミングは、《ちょっと薄めのストレートタイプ》なら煮込む前、《濃いめの希釈タイプ》なら最後に加えるのが良いでしょう。

どれくらい入れたら良いのかは、フォンドボーの商品によって変わってくるので、裏面などの使い方詳細を見て使って見てください。

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それでも分からなければ、気軽にTwitterアカウントまでDMいただければお答えします!

オススメの市販フォンドボー

市販品フォンドボー

冷凍のストレートタイプなら『アリアケ)冷凍 フォンドヴォー B−F 1kg』がオススメ。楽天で1kg/1800円くらいで売ってます。

市販のフォンドヴォーは結構高いものが多くて、大体500gで2,000円〜3,000円もするんです。
その点、アリアケさんのものは気兼ねなく使えるので重宝します。

ただし、安すぎるものも要注意。実際に使ってみて味が薄かったり、香りが良くないものもあったので…。

お店のカレーよりおいしい!』と言われること間違いなしです。特別な日にちょっとこだわって家族を笑顔にしてみませんか?

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このフォンドボーでフレンチのソースを作るときは、2/3くらいに煮詰めると結構良い感じの味になりますよ。

フレークタイプなら『エスビー食品 フォン・ド・ボーベースフレーク 300g』が使いやすいです。
あまり手をかけずに、カレー、ハヤシライス、ビーフシチューに加えるのならこっちの方が便利かもです。

中身は300gですが、かなり濃厚タイプなのでコスパはいいですね。1pc/300gで、Amazonで1400円くらい。

【プロ直伝】本格“フォンドボー”の作り方

フォンドボー

フランス料理のソースの命とも言われるフォン・ド・ヴォー。ベースのダシがおいしく出来ないと、すべてが台無しになるほど実は重要なんです。逆にフォンドボーさえしっかりしたものであれば、おいしい料理がとても作りやすくなります。

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それでは詳しく解説していきます!

レストランで使う本格“フォンドボー”の作り方

材料

仔牛の骨      8㎏
牛スジ       8㎏
玉ねぎ       5個
人参        5本
セロリ       3本
ニンニク      1個
トマトペースト  300g
タイム(フレッシュ)1pc
ローリエ      2枚
白コショウホール  少し
コリアンダーホール 少し
岩塩     ほんの少し
水         15L

下準備

玉ねぎは皮をむき、タテ4つ割にカット。人参は皮付きのままタテ半分、ヨコ半分にカット。セロリも同じくらいの大きさに切って、ニンニクは横半分に切る。仔牛のスジは、大きいものがあれば10cm以下になるように切っておく。

深掘りポイント

おそらくぼくのやり方は、一般的なフォンドボーの作り方よりも野菜のカットが大きめです。

これには理由があり、『軟水は硬水に比べてミネラル分が多く、煮崩れしやすいのであえて野菜は少し大きめにしてる』んです。

野菜を細かくしてダシをひくのは、硬水を使うフランスそのままのやり方です。日本の水は軟水なので、水に合わせてやり方を変えています。


作り方

1.オーブンを200℃に温めておく。鉄板にオーブンシートをしいて、仔牛の骨、牛スジをそれぞれ広げる。サラダ油を軽くかけたらオーブンへ。

全体的にキレイな焼き色がつくように、途中で骨とスジをひっくり返しながら焼いていく。大体、仔牛の骨で40分、牛スジで20~30分くらいかかります。

焦がさないようだけきをつけましょう。おいしそうな見た目に焼き上げるのが大切です。

深堀りポイント

◆なぜ骨やスジを焼くのか?

ここで重要なのは、
1.余分な水分を飛ばすこと
2.しっかりとメイラード反応を起こすこと

時間をかけてしっかりとオーブンで焼くことで、余分な水分がとび、さらにメイラード反応が起こることで肉の臭みがとれて香ばしい良い香りに変わります。

ただし、焦がしてしまうと苦味など雑味の原因になるので気を付けましょう。


2.骨とスジを焼いている間に、大きめの鍋で野菜を炒める。

まず鍋にサラダ油とニンニクを入れて、中火で香りを出すように炒めます。
ニンニクが軽く色付いたら、他の野菜を入れて甘味を出すようにしっかりと炒めていきましょう。

野菜にキレイな焼き色が付いてきたら、トマトペーストを加え軽く炒めます。
トマト酸味が少し飛んだらOK。火を止めてそのまま常温放置です。

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缶詰特有の臭みがあるので、トマトペーストは必ずしっかりと炒めてください。ちょっと焦げやすいので、それだけ注意で!

3.寸胴(25L)に焼いた骨とスジを入れ、分量の水を入れ強火で沸かす。

沸騰するまでに、アクや脂がたくさん浮いてくるのでしっかりと取ります。
アクや脂が残っていると、乳化してにごる原因となり味やアクが出にくく、おいしいダシが取れなくなるので注意です。

最初に骨やスジを焼いた鉄板にはうま味がたくさん付いています。水を少し入れて、よくこそげ取って鍋にいれましょう。
ただし、あまりにも鉄板の上が真っ黒く焦げている場合は使わないように。


4.沸騰したら、2.で炒めた野菜を入れてもう一度沸かす。アクを取りつつ、沸いたら弱火にしてハーブや香辛料、岩塩を入れる。

注意ポイント

《岩塩は入れてもMAX5g》

フォンドボーは基本的に煮詰めて使うものなので、『今』丁度良い感じだと、どうしても塩味が濃くなってしまいます。

そしてもう一つ注意すべきポイントは、塩を多く入れるとフォンドボーの味を強く感じてしまうこと。そうすると『素材から味が全部出た』と勘違いしてしまいます。


5.火加減は弱火。約8時間程度コトコト煮るので、8時間かけて丁度良くなる火加減で煮る。

火加減が強いと水分が飛びすぎてしまいます。

途中で水を加えることも出来ますが、鍋の中の温度が下がってしまうのでオススメしません。
水を加えると、煮ている途中で火加減を強くしなければいけないのでにごりやすかったり、焦げ付きやすいというデメリットがあります。

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アクや脂が浮いてきたら、その都度しっかりと取りましょう!仕上がりは大体5〜6Lできあがるイメージです。

6.8時間程度煮て、うま味が十分に出たら粗めのザルで濾します。そのあと一度鍋で一煮立ち。最後に細かめのシノワ(目の細かいザルのようなもの)を使って濾し、入れものに氷水にあてて急速に冷ます。

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成功すると、茶色の澄んだキレイなダシが取れます!

二番ダシの取り方

フォンドボーの二番ダシは、次回の“フォンドボー”を取る際の水の代わりに使ったり、コンソメを作るときにブイヨンと合わせて使ったりします。

作り方は、
ダシを取った後の鍋に、ダシがらと一緒にひたひたの水を入れて火にかける→沸いたら1時間程度コトコト煮る→濾して完成。

二番ダシはあくまで、次回の一番ダシをよりおいしくするためのものだと思っておくと良いでしょう。

本物のフォンドボーを作る7つのコツ

1.鮮度の良い材料を使う

2.野菜はすこし大きめにカットして煮崩れを防ぐ

3.骨、スジはオーブンでしっかりとおいしそうに焼く。野菜は甘味を出すためにしっかりと炒める

4.岩塩を入れすぎない

5.アクや脂はしっかりと取る

6.骨、スジのアクや脂をしっかりと取ってから鍋に野菜を入れる

7.火加減はかなり重要!丁度いい火加減でコトコト煮る

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ここにプラス愛情ですね!これさえ守っていれば絶対においしいフォンドボーが作れます!

知っておくと便利なフォンドボーの豆知識

この項では、フォンドヴォー(フォンドボー)の代用品や、保存方法を簡単に説明していきます。

代用できるの?

デミグラスソースの缶詰

まったく同じというようにはいきませんが、代用は可能です。

スーパーで売っているものでしたら、缶詰のデミグラスソースが割と使いやすいのでオススメ。

ただし、デミグラスソースには塩分が入っているので味の調整には気をつけましょう。

参考までに、フォンドボーの代わりにデミグラスソースを使ったレシピを載せておきます。

フォンドボーの代用例!デミグラスで作る悪魔風ソース

フォンドボーの代わりにデミグラスソースを使った、フランス料理の『ソース・ディアブル』のレシピです。

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ピリッと胡椒の効いた鶏肉にぴったりのソースです!気になる方はご覧ください。

保存方法は?

フレークタイプならクリップで止めて冷暗所、もしくは冷蔵庫に入れておくのが良いでしょう。

フォンドボーが液体の場合は、基本的に冷凍保存をオススメします。2〜3日で使い切る場合は、タッパーに入れて冷蔵庫でもOK。

冷凍する場合は、きちんと密封できるジップロックの袋タイプか、タッパーに入れてしまいましょう。

ちなみに小分け冷凍したいときは、アイストレーに入れて分けて凍らせると使いやすいので便利。

まとめ

既製品のフォンドボーでも上手に使えばかなりおいしく仕上がります。

最高レベルを目指せば、やはり作った方がおいしいですが、ちょっとした料理のコクだしで使うには既製品でも十分。

フォンドボーがうまく使えるようになれば、間違いなくおうちごはんのレベルがアップします。

次の晩ごはんに、ちょっとチャレンジしてみませんか(`・ω・´)?

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